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解体工事、水道管撤去で手間取る
古民家の解体工事を依頼されて現場に行くと、周りは草がうっそうと茂っていました。
どこが宅地の境界かも分らない状態です。建物は、茅葺の状態で苔も生えています。
解体工事をする前にガスや水道の引込み場所を確認しようとしたのですが、何しろ10年前から住んでいなかったため、何処に止水栓があるのか全く分かりません。
また、台帳図にも明確な記載がなかったのです。仕方がなかったので、家の中の蛇口から水道管を辿ることになりました。
ガスは、田舎の事ですから、プロパンガスでしたので探す必要もなくガスボンベ自体も取り外されていたのです。
結局、水道管は、50cmの深さで確認ができましたが、宅地内で曲がっていたため、撤去には時間がかかりすぎました。
最後に止水栓部に杭を立てましたので、後で位置が分かるようになっています。
解体工事で古材買取り
茅葺屋根の解体工事で古材を売却する予定でしたので解体作業も慎重にやらなければなりませんでした。
古材買取り業者と事前に下見をして、買い取れる価格の査定をしてもらったところ、小屋梁や梁そして軒桁、棟木、母屋などは解体工事で大きな傷がつかない限り、買取り可能との返事をいただいたのです。
そして、柱や大引、根太の場合は束石付近などで腐食しているものもありましたので、減額との事でした。床材は、新旧問わず買取りとなりました。
その結果、通常のような解体工事ができなくなり、手間が相当掛かることになりましたので、廃材や残土処分に対する費用を見直しし、解体工事代金の見直しを施主の方と相談することとしたのです。
何とか了解は戴けましたが、当方が見積った程の増額には難色を示されましたので、止む無く当方も了承しました。
受けた以上工事は止められません。
茅葺屋根の解体工事
茅葺屋根の解体工事は、古民家にロープを掛け重機(パックホウ)で引き倒す計画でしたが、解体工法の変更をすることになった結果、藁葺屋根に上り、藁を部分的に剥ぎ取りロープを掛けようとした時に施主から連絡があり、屋根の垂木をできるだけ折らないようにとの事でした。
垂木は竹でできていましたから、不要だと思っていたのですが、この竹もインテリアに使うそうです。
しかし、全ての垂木を残すことが難しいですから、使えそうな竹を後で選別することにしてもらったのです。
止む無く藁のみをロープで縛り、吊降ろす事となりました。本当に予定外の出来事ばかりです。
解体工事で処分するもの
屋根解体で処分する物は、藁と荒縄そして細い竹だけで、外壁面の土壁(竹組み)と僅かの木材、そして基礎部は切断した柱の一部だけでした。
量が多くて手間がかかるのが茅葺の屋根材です。家屋の解体工事を役所に申請している以上、産業廃棄物ですから適切な処理をしなければなりません。
少しでも処分費用を少なくするには、木片などはバイオマス発電に利用して貰うことを考え、茅葺は表面の藁を取除き牧畜業者にお願いし牛糞に混ぜて堆肥に利用して貰いました。
結果、産業廃棄物として処分するのは、外壁面の土壁と後から取り付けたアルミサッシの窓、トイレの便器、浴槽などとなったのです。
解体工事の埋井祭
古民家の解体工事は、すべて完了したのですが、散乱している瓦礫を取り除きながら重機で整地を行いましたが、庭の片隅に地表高と同じ高さで大きな御影石が3つ並んでいましたのでこれを別の場所に移動させた所その下に玉石積みの井戸がありました。
井戸は、業者が勝手に埋める訳にはいきませんので施主に連絡すると、昔氏子であった神社にお願いをして「埋井祭」をするとの事で、埋めることも依頼されたため、整地作業は井戸以外の場所を終わらせ工事は中断することになったのです。
後で聞いたことですが、井戸は水龍神が居るとの風習があったそうで、造る時も埋める時も「お祓い」が必要だそうです。
後日、施主から連絡があり、お祓いに参列して同日に埋めるように指示されました。
参列する作業員全員に工事費とは別に参列費をいただいたのです。
埋井祭が終わった後、井戸のガス抜きのために割り竹を荒縄で束ね井戸の中央部に設置し、砂を入れた後に新土で埋め全て完了となりました。
この費用は、解体工事費以外の費用として認めて頂き請求した覚えがあります。
解体工事は大赤字
解体工事が全て完了し、古材買取り業者からの入金額と産業廃棄物処理費用の伝票も集計をして、人件費や交通費それに機械損料等を変更契約通りとして差引すると、赤字になることが分りましたが、今さら再度契約金額の交渉をしても無理だと考え、諦めることとしたのです。
そして、請求書を作成し、施主に渡したところ、破数のカットを言われました。
元々赤字だと思っていたので、文句も言わず了承し領収書を発行したのです。
忘年会を行った時に従業員が言ったのは「古民家の解体工事は大赤字と違いますか」と言われ、返す言葉を考えましたが「たまにはそんなこともある。今後古民家の解体工事があった時は、細部の話まで詰めた上で見積りする。また誰か紹介してくれるやろ」と言っておきながら、自分自身は反省するだけで、それ以上の事は言えませんでした。

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